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2009年2月27日 (金)

おいしい和菓子のお話し<1>

「やさしいお茶のお話し」を折に触れましてブログに書いておりますが、今回は番外といたしまして、お茶をお楽しみいただく時にはつきものの、和菓子について触れようと思います。

茶楽では毎月全国からその時季にあわせてほっと和んでいただけるようなお茶を、選りすぐってお召し上がりいただいておりますが、和菓子も同じく四季折々の様々な意匠を凝らしましたものを月の前半と後半にわけましてご用意しております。
お出ししています上生菓子は、日本の自然の美しさや文学、年中行事などを題材にいたしまして、誂えられたものでございます。
和菓子は、召し上がっておいしく、また、ご覧いただいてお楽しみいただけるまさに、五感で味わっていただけます、最も身近な日本の美ともいえるのかもしれません。

もうじき三月三日の雛祭り。お雛様を飾る女の子のお節句として親しまれておりますが、もともとは、五節句のひとつ、「上巳(じょうし)の節句」です。

節句とは季節の変わり目に厄を祓い、次の季節のかわらぬ健康と長寿を願う年中行事です。

「上巳の節句」は、中国の風習に習いその歴史は古く、平安時代までさかのぼることが出来ますが、お雛様を飾るようになったのは江戸時代の頃。その昔、穢れを祓うために川に流した自分の身代りの形代(かたしろ 紙などで作られた人形)や流し雛が起源といわれています。
そのため、厄除けの意味で、強い香りが厄を祓うと考えられて、蓬などの若芽を混ぜ込んだ「草餅」が三月三日には食べられていました。この日には、「菱餅」を飾られる方も多いかと思いますが、江戸時代は現在多く作られております紅、白、緑ではなく、緑、白、緑の色合いであったように言われております。今でもまだ地域によってはこの色合いのものが飾られているとのこと。
また、紅は桃の花、白は雪、緑は若草の見立てと伝わっていますが、中国では春の花といえば、桃の花が挙げられるそうですから、その名残りなのかもしれません。

日本では、春の花と言いますとすぐに思い浮かびますのは、作家の川端康成は「桜は人を春にする」と言っていたようにも記憶がございますけれど、やはり、桜でしょうか。
お雛様のお飾りも、紫宸殿に植えられております左近の桜、右近の橘にちなんでおりますし、春のお節句らしい愛らしさと、めでたさが感じられます。

0159 本日の画像は三月三日までお出ししておりますきんとんの「橘」、練りきりの「桜」でございます。
いまのこの時季にしか出会えない喜びが和菓子にはございます。

来月からは自然な桜の薫りをまとったお茶のご用意もございます。ぜひ、桜との出会いをお楽しみいただきたいです。

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