草履のおはなし
今日は足元の話「草履」の話をしてみようかと思います
「二束三文」という言葉がありますが、これは、ご存知の通り、量が多くて価値が低いものを表すのに使われております。実はこの言葉は、草履から生まれた言葉なのですが、みなさんご存知でしたか?
江戸時代初期に人気のあった、とても丈夫で安価な金額で大量に売られていた「金剛草履」というものがあり、それが二束(二足)で三文の金額で売られていたことが由来なのだとか。
ちなみに、金剛草履とは「堅くて丈夫な草履」という意味、ストレートな表現ですよね(^^;
江戸時代には、雪駄や草履は一足、十二文程度から売られていたようですので、2足で三文と言うのは破格だったというわけです
また、弥次さん喜多さんで知られる『東海道中膝栗毛』ではお饅頭がひとつ五文で売られていました。
時代は少し離れてはいますが、その金剛草履の安さは想像できますよね。
ここで、草履の作りの話を少し
画像は、革製の草履の断面です。
なかなか草履を真っ二つにすることってないですよね?(笑
今回特別に日記アップ用に草履を裁断していただきました
表面の、足が接する部分は「天革」と言いまして一般に革(エナメルは革の仕上げ方法になります)、布、ビニール、今の時期でしたらパナマ草を編みこんだものなどで作られていまして画像でしたら、一番上部の白色の革の部分にあたり、全体を覆っています。
そのすぐ下の部分には安物ですとスポンジが包まれているものが多いようでが、画像の商品は5万円超の高級品なので、外に取り出すと5cmの厚さにもなる真綿を圧縮させ包んでいます。
そして、その下は「芯」です。
重ねの草履は、この芯の部分が幾重にも重なり重厚さをだしています。この草履の断面の芯は軽く、通気性の良いコルクでできています。高級品ならではの心配り。コルクと真綿のダブルクッションで、衝撃から足を守ってくれて、歩いていても疲れないという仕組みです。
最後の地面に接する部分はウレタンゴムや皮で作られています。
あまり目にする事はないとは思いますが、足が疲れにくいように高級草履にはいろいろな工夫がされています。
草履ですが、男性の方にこそ履いてもらいたいですね
男性はとりわけ雪駄を好まれる方が多いのですが、雪駄はこのクッション性がゼロなので、歩いていて非常に疲れるんですよね
昔は道路も舗装されていなく、地面そのものがクッションだったから雪駄でも良かったのですが、今は地面はアスファルトで硬いモノ。
足を労わってあげなくてはいけませんo(^-^)o
ところで、「草履」という言葉は中国の史書『後漢書』に見られ、平安時代にはすでに僧侶が用いていたとの事です。
当時のお草履はどのような作りになっていたのか、詳しくは分からないようですが昔も今も、その時の環境にあった疲れにくい工夫が施されていたのだと思います
最後は手入れの話題です
草履を履かれたあと、皆さまはいかがされていらっしゃいますか?
着物のお手入れでいっぱいいっぱいで、履物までなかなか手が回らない方も多いのではないでしょうか?
次の機会に美しく、気持ち良く草履を履くためには少しだけですがコツがあります。
草履を脱いだら、箱や下駄箱に収納する前に、やわらかな布でほこりを落します。汚れがありましたら中性洗剤を薄めてガーゼのような布をひたして、しっかりと絞ってから拭います。
草履は靴とは違って全体が空気に触れていて、むき出しになっている履物。しかも、足元は予想以上に汚れているものです。高級な草履は、鼻緒が絹でできています。放っておくと汚れが落ちなくなりますので、帰宅後のお手入れは必須ですね。
あとは、湿気に弱いので通気性の良い場所で保管。その時に、ビニール袋などで包まれたり、防虫剤を一緒に仕舞われると変色の原因になりますから、お気をつけください。
また、草履を長持ちさせるポイントは、裏のゴムを時々交換することですね。また、靴とは異なりまして右、左を毎回、交互に履かれるとゴムの減り方も同じになり、大切なお草履を長く楽しめると思います。
次のお出かけのとき、是非試してみてくださいね!
今日は長々と草履の話になってしまいました(^^;
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