茶楽

2009年12月 8日 (火)

炉の季節

Image1 久々に茶道のお話をしようかと思います

いよいよ冬本番、炉の季節がやってきました
炉こそ、茶道の醍醐味といいますか、これぞ茶道と言う感じがします

お茶を本格的に習い始めてまだ一年ちょっとなのですが、実は初めて炉を扱いました
風炉のお点前も、難しいのですが、炉は動く範囲が広がるので、より一層その難しさは増すようです

ただ、今回いいなと思ったこと
それは炉のお点前は風炉のお点前と違って、お点前をしている間、お客様の方を向いているので、場の雰囲気全体がわかるのがいいですね
お客様と話をするときも、無理なくお客様の顔を見ることもできますし
慣れて少し心の余裕ができれば、優雅なひと時が過ごせるのではないかと思うのでありました

さて、今回の注目点は、お炭です
炉の場合は、炭を沢山使うので、そのセッティングがこれまた難しかったりします
流派によっても、全く違うものだったりするんですよ
茶道を習っている方いらっしゃるかと思いますが、みなさんの流派ではどのように炭を置かれるのでしょうか?
江戸千家宗家の場合は、画像のように配置します

Image2_2 

茶の湯炭にはそれぞれ名称があります

奥の太く最も大きな道具炭を「胴炭」(どうずみ)
続いて点前の右側に4つあるのが「丸毬打」(まるぎっちょ)
この4つのうちの3つに灯をつけ、全体に灯がまわるようにします
胴炭に斜めにかけてあるのが、「管炭」(くだずみ)と「割管炭」(わりくだずみ)
一番左にあるものが「割毬打」(わりぎっちょ)

になります。難しいですよね。

これらのお炭をセットする炭点前というものもあるのですが、
それはまだ遠い未来のこと

いつかは、お花や掛け軸のセット
炭の準備から、水屋の準備から、全部を一人でこなしてお客様をおもてなしできる日が来ないかな~と思い描きながら、
炭の準備をいたしました

習っているからには、大切なお客様をおもてなししたいですよね

みなさまの中で、私のお茶の練習にお付き合いいただける方いらしたら、声かけてくださいね
練習できる機会は多ければ多いほど良いですので!

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

2009年9月21日 (月)

長板のお稽古

0319 九月も半分が過ぎまして秋の夜も更けてきますと鈴虫の鳴く声が日本橋でも聞こえて参ります。
すっかり街中でも新栗が出回り始め、秋も本番。今年は気のせいか例年よりも秋が深まるのが早いように感じませんか?

そんななかお茶のお稽古も順調に進んでおります。

今は長板のお稽古をしているのですが、やっと少し慣れてきたところに、新しいお点前が加わりました
それは、お茶入れとお茶杓の「拝見」です
総礼で始まり、二服点て、お茶入れとお茶筅の「拝見」、水差しに水を足し、「拝見」に出たお品を引き取り、そして総礼
と流れていくのですが、一人30分近くお点前にかかるんですね
先生と一対一なので、かなり緊張いたします
でも、できることが少しづつ増えていくと、世界が広がっていき、楽しくなりますよね
最近は、お点前を実際お客様の前でする機会がないので、何かお茶会的なことをしてみたくなってしまいます

画像は長板の様子
前回、水差しの話をしたかと思うのですが、今回の画像が正しい水差しを用いた長板のセットになります
この青磁の平水差しは峯雪先生がわざわざお持ちいただいたもの。丸いラインが全体にいきわたっていてとても美しい水差しでした

0318 それでは、ここ2回のお稽古で使ったお菓子やお花などをご紹介

まずはお花です

(画像左)
風に吹かれただけでも驚いてしまいそうな秋の可憐な花を山野の気配とともに峯雪先生がお持ちくださいました
毎回のお稽古のたびに様々なお花をお持ちくださいまして、普段なかなか出会う機会の少ない山野に咲く野の花の名前やいけ方も知らないことばかりです
色んな花を知ることができるというだけでも、プラスですよね
向かって長く秋風を呼ぶようにしていますのは水引、白くうつむき加減の花は桔梗、その左下は山城菊。隣の鶏の鶏冠(とさか)のような朱色の花は鶏頭、そして鶏頭の真上の山吹色がかった赤と黄色の群なす花の名は不明とのことでございます

(画像右)
左上からご紹介しますと、すすきそして、右横のかしげるようにすすきに寄り添う紫の花は雁金草。中央は秋明菊に、右下は女郎花になります。鮮やかな朱赤の花は沢桔梗です。
この雁金草は美しい姿ですけれど、触ると少し独特な香りがするので、あまり不用意に触らぬようにとのことでした。

0320 そして、お菓子のご紹介
(左上)
中秋の名月にちなみましてお菓子は、日本橋のうさぎやさんの「うさぎ」。求肥にこしあんを包んだものです。
前にも話しましたが今年は陰暦ではうるう年。5月が二回あったために、中秋の名月は、まだこれからなんですよ。10月の頭にやってきます。
(右上)
そして、仙台からお土産に先生にお持ちいただいた「ずんだのおまんじゅう」。上用の生地のなかに、青々しいお豆のあんが包まれていて、ほっと和むお味で嬉しさもひとしお。ありがとうございます。まるで洋菓子のようなお味でした。
(左中央)
お干菓子は高岡の志乃原さんの「江出乃月」、有磯の海に漂う満月を模したものに、恵那寿やさんの白菊の愛らしいものを用意しました。
(右中央)
先生から愛知の松華堂さんのお誂えになられた棹菓子「山路の秋」をお持ちいただきました。本来は、薄茶の色が土を表していますので手前におき、薄黄色が初秋を表しているので向こうになるようにとのこと
(左下)
左が松本の開運堂さんの胡桃が入りました「真味糖」。右は恵那寿やさんの菊の落雁です。ともにお干菓子になります。お干菓子にしてはとても滑らかな味わいでした。
(右下)
上生菓子は今回は、日本橋の三橋堂さんの名物「葛焼」をご用意しました。ご近所にあるお菓子屋なのですが、初めて購入してみました。

これだけお菓子を食べると、お菓子通になってきますよね(笑

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

2009年8月 5日 (水)

日常の茶器

どうしてもお茶が好きなモノで、お茶絡みの日記が増えてしまいます
今日話題にしようと思うのが、日常の茶器です

「茶器」と言いますと、茶道で使用するお茶碗を想像なさる方が多いかと思うのですが、日常飲むお茶のお茶碗だって立派な茶器
せっかくだったら、日常のものでも良いものを使いたいものですよね
ここで、茶道の場合と違うのは、良いもの=値の張るものではないということでしょうか
茶道の茶器の場合は、作者の名前がしっかり付いていて、それが古ければ古いほど良いもの…みたいなところがありますが、僕が考えるところの日常使いの良い茶碗は、シンプルで丈夫で見た目が上品だったら良いのではないかと
そしてそれがちょっとだけ作家モノだったら、話のタネになるんじゃないかなぁ…と思うのです

そこで、今日は自分で使っている茶器を紹介しちゃいましょう

0274 まずは、番茶要で使っているモノ、粉引の湯呑みです
作者は、現代陶芸家のなかでも大変な活躍をされてる花岡隆(はなおか ゆたか)さん
花岡さんは、静岡県の伊豆修善寺で作陶活動をされていますが、シンプルで抑制された造形に、穏やかな風合いに秘められた確固とした主張を使い手に感じさせる作風
作品のそれぞれ、形のゆがみ、景色の違い、かすかな手にした時の重み。どれをとっても特徴的です
掌に押し抱いた時の肌にしっとりと馴染むようなうつわは、一日一日変化していくかのよう、とても温かいぬくもりを感じる作家さんです

ここで粉引きという陶芸の手法のプチ紹介
鉄分の多い土で形を作った器の上から、白い化粧土を掛けています。できあがった白い器は白磁とは異なり、ところどころから顔をのぞかせる鉄の色に作者の想い、主張が推しだされる技法です

次は煎茶のお気に入り、川上金一さんの作品です

0275川上さんは、白磁と青磁を中心に作陶活動をされています
白磁や青磁と申しますと、中国で発達して朝鮮半島、日本、安南(ベトナム)などに伝播し、東洋陶磁史の骨格を形成している磁器
ちなみに、日本では、江戸初期の17世紀に佐賀県の伊万里で本格的な焼成が成功し、その人気は全国的に広まっていったといわれております
私の愛用している川上さんの湯呑はほのかな青みがかっているのですが、この青磁の色は、釉薬(ゆうやく、うわぐすりのこと)や素地(きじ)にわずかに含まれている鉄分が焼成によって変化したために起こるのだそうです
幽すい(かすかな、奥深さ、の意)な美と称せられます青磁ですが、川上さんの作品は静謐な中にも、柔らかな丸みを帯びた造形と合わさって、とても、穏やかなあたたかみを感じます

良い器で飲むお茶は、そのお茶そのもの味をより引き立ててくれますよね
目で楽しむというのも、本当に大切なポイントだと思います

お値段はどちらも決して高いものではありません、お小遣いの範囲で十分にセット購入できるものばかり、みなさんはどのようなお茶器を使われていますか?

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

2009年7月27日 (月)

おいしい冷茶

今年は冷夏なのかなぁ…と思っていたのですが、やっと夏らしくなって来ましたね
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

さて、今日の話題は「冷茶」です
日本人と言うもの、真夏でもお茶が飲みたい!というもの
でも、この30度を超える真夏に、暖かいお茶と言うのも、場合によっては辛かったりします
特に、お客様を迎えたときなんかは特にそうですよね
少し落ち着かれてからならまだしも、到着して直ぐの暑くて仕方のないときなどは、すっと冷たいお茶で癒されたいものです

そこで、今日紹介するのは美味しく入れる冷茶です
この冷茶、チャレンジなさったことある方は分かるかと思うのですが、なかなか難しいものがあるんですよ
綺麗にグリーン色を保つのは至難の業なのです!

0265 そこで家庭で簡単にできる水出し煎茶のご紹介
用意するものは煎茶10グラム(お客様に出す場合などは茶葉にこだわりましょう、やっぱり良い茶葉の方が美味しいです)、そして水1リットルの入る容器(冷蔵庫にそのまま入れるので、冷蔵庫に入るサイズのものを選びましょう/ペットボトルを使うときは、水が入っていたペットボトルにしましょう)
さて、作り方ですが、作り方と名乗るほどではありません(笑)、用意した容器にお茶の葉とお水を入れて、一晩冷蔵庫に置かれたら、翌朝、濾していただけるだけでおいしい水出し煎茶をお飲みいただけます。
簡単ですよね(^^;
ここでのポイントは、水は軟水を使うこと。水道水の場合は浄水器を通したもの、又は一度沸騰させてカルキ臭を飛ばしたものを使いましょう。沸騰させた場合は、お湯が常温に戻るのを待ってから作業を行ないましょう。

驚くほど美味ですので、お試しアレ

0266 そして更にお薦めなのは「冷抹茶」です
こちらは、濃茶用の抹茶を使い、氷などで冷やして飲みます
なんともいえない美味です
風炉用の茶碗でおもてなしすれば、お客様も喜ばれることでしょう

さぁ、この夏、冷たいお茶のおもてなし、いかがでしょうか?

お茶の味一つで、その人の教養と言うかお人柄が結構分かってしまうものです
美味しいお茶を出せる人だと、この人ちゃんとしてるなと思われるもの。
是非、取り入れてみてください

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

2009年7月 8日 (水)

やさしいお茶のお話し<7>

0255 いま茶楽では、愛知県の紅葉の名所として名高い香嵐渓がございます足助から取り寄せました「足助寒茶」をお出ししています。

「足助寒茶」という不思議な名前のお番茶は、寒の時期(1/3から2/3までをさします)にだけ作られているところから来ております。

一般に、お茶は南のごく早い産地でしたら、3月の終わり頃からお茶摘みと製茶が始まりますので、大変お珍しいものと言えます。
また、寒さが厳しい時はいっそう、質の良いお茶を作ることができるといわれていまして、古くから寒茶を飲むと、夏風邪をひかない、夏の暑さにも負けないと言い伝えられているとのことです。
これから迎える本格的な夏の体力維持のためにも飲んでいただきたいお茶ですね。

このお茶は煎茶で親しまれています「やぶきた」という品種からではなく、山に自生していますお茶の木の枝ごと刈り、巻きついていたツルや枯れ葉を除いてから、枝ごと立てて、約一時間程度蒸しあげます。
これを聞いただけで、なんかその希少価値を感じませんか?

長時間蒸したことで、煎茶のような緑色は抜けて茶色になっています。そして、乾燥させて仕上げるとのことです。

このお茶のお味は、長い時間をかけて蒸しているため渋みというものをほとんど感じさせず、また、ゆっくりと煮出していますので大変まろやかな柔かな甘みがお楽しみいただけ、この時期お飲みいただくのに程よい軽い酸味がございます。
まさに夏場にピッタリ!

地元、足助でもほとんど作られることのなくなった貴重なお茶を分けていただけましたが、次回の入荷は未定なので、銀座にお越しの際は是非のみに来てくださいね!
その際は、ベス探しもお忘れなく!

枯れ葉のような見た目をしています、この「足助寒茶」で夏の暑さにお備えてくださいo(^-^)o
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

2009年6月25日 (木)

本日、茶楽から生中継です

0221 こんにちは、緊急予告です(笑

本日、日本テレビ「リアルタイム」のお天気コーナーでおなじみの気象予報士・木原実さんがいらっしゃいまして、GINZA 茶楽から「木原実の街かど天気」の生中継をされます。

17時30分頃からの中継の予定です。

「梅雨に似合ったお茶を堪能」というテーマで茶楽のお茶を飲んでいただきながら、天気予報をなさいます。

木原さんは季節を感じて頂ける日本の文化、着物とお茶が同時にお楽しみ頂ける私どもにお合わせになられて、浴衣姿を披露されるそうです。

茶楽の看板猫、クローネもテレビデビューするのを楽しみにしています。

どうぞ、ご覧下さいませ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

2009年6月20日 (土)

町田恵秀女先生 個展開催

0215 銀座の茶楽で毎月ディスプレイのコーディネートをしてくださっている町田恵秀女先生の個展が行われたことを、今夜の日記にしようかと思います。

町田先生の個展の開催は実に7年ぶりなのだとか、打ち合わせの段階から色々とお世話になったりしていたのですが、約一週間の個展には多数のかたが来場され、大盛り上がりでした

町田先生のかわいい手作りオブジェが一堂に鑑賞できる機会と言うことで、茶楽のお客様も来場されたりもして

銀座茶楽に飾られてた見覚えのある作品に、みなさん話も盛り上がっているご様子でした 0217

また、作品が増えましたら、是非作品展を開催していただきたいです

画像は季節感を出した作品の数々です

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

2009年3月20日 (金)

やさしいお茶のお話し<6>

0187 ふとした折に、銀座にいながらも春色に染まるような想いのすることがございます。
何気なく扉から一歩外に出ますと、空気がどこか匂うようなやわらかさを帯びていることに気付かされて、こころまで晴れやかに春陽を浴びたかのようです。

お茶にも同じように春がそのまま姿を映したかのように感じられる品種のお茶がございます。

お茶の品種とは、毎日みなさまがお召し上がりになられるお米でいうところの「コシヒカリ」や「ササニシキ」のようなもので、日本で最も親しまれていますのは「やぶきた」という品種でございます。
「やぶきた」は明治から昭和の初めにかけて活躍した杉山彦三郎が世に出したお茶で、竹藪を開墾してお茶の種を蒔いて茶園(お茶の畑)をつくり、藪の北側に植えたものを「やぶきた」、南側に植えたものを「やぶみなみ」と名づけ、後に「やぶきた」が味や香りに優れていたことから世に広まりました。

いまでは、一般に販売されている煎茶のほとんどが「やぶきた」になりますが、他にも個性豊かな様々な品種のお茶がございます。

花粉症に効果があるといわれております「べにふうき」などは最近ではスーパーや薬局などでも目に触れるようになりました。また、藤のような花の香りがお楽しみいただける「藤枝かおり」という品種のお茶は産地ではペットボトルの販売も取り組まれて普及が進められているとのことです。
他にも、お茶の色や香りが際立った特徴を持つお茶があります。

風やわらかなこの時季には日本人が最も春を感じます花「桜」、その「桜」の葉の香りがお楽しみいただける「静7132」という品種のお茶がございますが、こちらなどはいかがでしょうか。

このお茶の香りの成分はクマリンというもので、よもぎや明日葉に含まれているものといわれております。人工的な香り付けをせずに、優しくほんのりとただよう香りは麗らかそのものでございます。

東京の桜の開花も間近のこの時季に、お楽しみいただけますよう桜薫るこちらのお茶を桜の香煎、桜のお菓子とともに桜尽くしの趣向でご用意いたしております。

くつろぎのひとときに、ひと足お早く桜に逢われませんか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

2009年3月 6日 (金)

『茶楽も花盛り』

0170 3月5日は啓蟄(けいちつ)でした

この啓蟄、ひな人形を片付けるのに良い日とされています
ということで、我が茶屋であるGINZA茶楽のひな祭りのディスプレイを変えました
今回もいつもお世話になっているアーティストの方にお願いいたしました。
テーマは春の花々。まるでお花畑の中にいるかのような気分で、日本茶を楽しんでいただければと思います。

ここでプチ、雛飾り講座

お雛様を飾ると良いとされている日は、「雨水の日」に飾ると良い伴侶に巡り合えるという言い伝えがあるそうです。
また、お雛様は、母方のご家族が贈ると良いとされているらしいです。

お雛様をしまうのに適しているのは「啓蟄の日」。良くしまうのが遅れると婚期も遅れるといわれたりしますが、こちらは迷信みたいですね。早くしまわないとだらしがないよと言う程度の意味合いのようです。でも、気になるようでしたら、早めにしまうのが良いかもしれないですね。

茶楽の花畑で、みなさんをお待ちしております。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

2009年2月27日 (金)

おいしい和菓子のお話し<1>

「やさしいお茶のお話し」を折に触れましてブログに書いておりますが、今回は番外といたしまして、お茶をお楽しみいただく時にはつきものの、和菓子について触れようと思います。

茶楽では毎月全国からその時季にあわせてほっと和んでいただけるようなお茶を、選りすぐってお召し上がりいただいておりますが、和菓子も同じく四季折々の様々な意匠を凝らしましたものを月の前半と後半にわけましてご用意しております。
お出ししています上生菓子は、日本の自然の美しさや文学、年中行事などを題材にいたしまして、誂えられたものでございます。
和菓子は、召し上がっておいしく、また、ご覧いただいてお楽しみいただけるまさに、五感で味わっていただけます、最も身近な日本の美ともいえるのかもしれません。

もうじき三月三日の雛祭り。お雛様を飾る女の子のお節句として親しまれておりますが、もともとは、五節句のひとつ、「上巳(じょうし)の節句」です。

節句とは季節の変わり目に厄を祓い、次の季節のかわらぬ健康と長寿を願う年中行事です。

「上巳の節句」は、中国の風習に習いその歴史は古く、平安時代までさかのぼることが出来ますが、お雛様を飾るようになったのは江戸時代の頃。その昔、穢れを祓うために川に流した自分の身代りの形代(かたしろ 紙などで作られた人形)や流し雛が起源といわれています。
そのため、厄除けの意味で、強い香りが厄を祓うと考えられて、蓬などの若芽を混ぜ込んだ「草餅」が三月三日には食べられていました。この日には、「菱餅」を飾られる方も多いかと思いますが、江戸時代は現在多く作られております紅、白、緑ではなく、緑、白、緑の色合いであったように言われております。今でもまだ地域によってはこの色合いのものが飾られているとのこと。
また、紅は桃の花、白は雪、緑は若草の見立てと伝わっていますが、中国では春の花といえば、桃の花が挙げられるそうですから、その名残りなのかもしれません。

日本では、春の花と言いますとすぐに思い浮かびますのは、作家の川端康成は「桜は人を春にする」と言っていたようにも記憶がございますけれど、やはり、桜でしょうか。
お雛様のお飾りも、紫宸殿に植えられております左近の桜、右近の橘にちなんでおりますし、春のお節句らしい愛らしさと、めでたさが感じられます。

0159 本日の画像は三月三日までお出ししておりますきんとんの「橘」、練りきりの「桜」でございます。
いまのこの時季にしか出会えない喜びが和菓子にはございます。

来月からは自然な桜の薫りをまとったお茶のご用意もございます。ぜひ、桜との出会いをお楽しみいただきたいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|