着物あれこれ

2011年2月 5日 (土)

結城紬の世界

先日、業界向けの勉強会があり、結城紬の勉強をしてきたので、少し記しておくために日記にしようかと思います。
読み返したら、自分のためにもなりますし(^^;

結城紬。1610197725_106 
着物のことを知らない人でも、名前位は聞いたことがあるのではないでしょうか。
それは日本を代表する最高級織物の一つ。
独特な肌触りがあり、軽くて暖かいこの織物は、1200年もの昔から今に伝わる匠の技の結晶です。
結城紬は1965年に糸つむぎ、絣くくり、織と3つの技で6名の方が重要無形文化財保持者に認定を受け、その後1976年には法律の改正により、本場結城紬技術保持会として団体で登録を受けるようになり、現在160名程の方が登録を受けております。

そんな結城紬の製造過程を今日は見てきたとおりに、紹介してみようかと思います
それぞれを画像や映像でお伝えできないので、分かりにくいかもしれませんが…

結城紬の最大の特徴は、制作の過程が全て分業になっている点にあります。保持会の傘下にある幡屋と呼ばれる制作者の家々を転々と段階をえながら渡り、反物になった紬地は縞屋と呼ばれる問屋に集められます。この縞屋が結城紬の総取締をしている、と言ったような流れを作っております。
組合という形を取っていますが、一種の会社みたいな感じになっているようです。

制作の最初の行程は、重要無形文化財に指定されている糸つむぎ。材料はまゆ玉から作られる真綿。昔は結城の各家でまゆ玉を養蚕しておりましたが、今は福島県でつくられた真綿を使っております。この真綿から糸を手仕事で作り出すのが重要無形文化財の条件になっています。一枚の真綿を広げ、「つくし」と呼ばれる台に巻きつけます。この台に巻きつけた真綿の端を少しずつ引っ張りながら、糸を作っていきます。ここで大切なのが、人の唾液を含ませること。糸の太さを整え、強さをつける秘訣なのだとか。着物一反分の糸を作り出すのには、まゆ玉約2000個分が必要でなり、慣れた人でも三カ月程の月日がかかるそうです。作り出す糸には、人それぞれ特徴があるものなので、ほとんどの場合、ひとつの反物は一人の人が作り出した糸で制作されます。結城紬の糸は縒りがなく、けば立ちも落とさず使うのが特徴で、それが心地よい肌触りを生み出しているのだとか。

紡いだ糸は、「ボッチ上げ」という、枷状に糸をまきとって糸の長さを決めていく作業に進みます。これも手仕事で行われます。その糸を今度は糸巻きにまきつける「管巻き」という工程に進ませます。この時点で既に3名の別々の専門家が制作にかかわっております。
この管巻きは糸を染色する前後と何度か繰り返しおこなわれる行程になります。糸の張り具合を一定に整えるという、匠の技がここにもあります。

糸の調整が終わったら経糸の準備工程、「機延べ」が待っております。反物ひとつには1320本の経糸が必要であり、全て手作業にてこの糸を準備していきます。経糸はこの時点で織機にセットされる順番が決まります。

機延べと同時進行で進んでいくのが、結城紬の最大の特徴である「絣括り」です。この行程を手仕事で行うことも、重要無形文化財の条件となっております。絣括りは庭に糸を張り、墨つけという図案をもとに糸に印をつけていく行程から始まります。原寸大の図案をもとに、全体に印をつけていきます。その後、印をつけた部分に絣括りを施していきます。機械では表しくれない美しさを手仕事で作り出していきます。この絣括りにかかる時間は、柄の少ないものでも、最低二カ月。複雑な柄のものですと、半年以上もの時間がかかります。気が遠くなるような地道な作業が繰り返され、結城紬に命を吹き込みます。このあと染色を施すと、絣括りをした部分には染料が染み込まず、柄が浮き出てくる仕組みとなります。複数の色を使い分ける場合は、染色と絣括りを何度か繰り返すこととなり、一層の時間を費やすことになります。

染色は「こうや」と呼ばれる染師が行います。結城の染めは化学染料が使われております。色の幅を広げるためです。天然の染料を使うことは現在ではありませんので、覚えておくと良いでしょう。結城紬の染めと特徴は、叩き染めです。糸を石板に叩き落とす方法で染色をすると、絣模様がより鮮明に染まり上がるのだとか。

絣糸が完成したら、織りあげる前に、糊付けが行われます。反物を購入するとたいてい「湯のし代」を請求されるかと思うのですが、それはこの糊を落とす為にかかる費用。糊付けは糸をまっすぐに織りやすくするための大切な行程になります。結城では小麦粉を水で溶いたものを使っております。糊付けも大変手間のかかる仕事でして、乾燥するまでにかなりの時間を費やします。

結城紬の制作工程は続きます。織る為の前準備、経糸の柄合せが行われます。絣の位置のずれを丁寧に調整していきます。1000本を超える糸の調整も気の遠くなるような作業になります。品質を確認する重要な作業になります。

ここまで来るといよいよ機にかける準備をします。経糸を通す筬通しです。柄のない地糸と絣糸をセットしていきます。660の隙間に上下の糸を繰りなくセットしていくのも匠の技が問われます。その後経糸を巻き、織機にセットをします。ここでも専門家が経糸を巻いていきます。そして機にかけます。

機には高機と地機がありますが、重要無形文化財の指定条件は地機で織りあげることがととめられています。織り手の負担が軽減されていない地機は操作が難しく、体全体を使いながら織りあげていき、すぐれた職人技が要求されます。

結城紬最後の行程、機織。片口開口で織りあげていく方法は地機ならではとなります。熟練の技が求められる行程です。織りあげるにも数カ月単位の時間を費やすこともあり、根気のいる仕事となっております。

さらさらっと書きましたが、一つの反物を織り上げるまでには、とてつもない労力と匠の技が必要なんですよね。
つまり何が言いたいかと言いますと、それだけ高いんだってことが言いたいのです。

現在小売市場では10万円20万円代位で結城紬が売られていたりすることがあるのですが、新品の品物で、本物がそれくらいの価格で売られているわけがないってことなんですよね。

本物と偽物をしっかり見極める力を持つってのは、着物を買う消費者にとって必要不可欠な能力
やはり勉強しなくちゃいけないんだな…と思わされた一日でした

着物に興味がある方、是非是非沢山勉強なさってくださいね
勉強すればする程、楽しいものです

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2009年9月27日 (日)

わたしだけの結城紬

0324_2「結城紬産地で重要無形文化財無地きものをお誂え」と題しまして本場結城紬産地見学と、オリジナルで結城紬を特別にオーダーメードしていただける催事を行ないました。

前回は見学だけのツアーを比較的大人数で行なったのですが、ちょっと人数が多すぎて、実際作りたいと思った人でも、時間的な余裕がなかったということで、少人数ツアーを今回は開催

やっぱり何事もそうですが、少人数で行くと、相手の対応もより丁寧になりますし、自分が聞きたいことも聞けるし、中身は充実するようでございます

結城紬は「ながはたべのあしぎぬ」と呼ばれた日本最古の織物の技法を今も守り伝えている国の重要無形文化財に指定された特別な織物です
残念なことに、結城紬は他の紬ものとは違って、個人で全ての工程を行なうのではなく、古くから分業にて品物を作る習慣(組合みたいなものがいくかあり、順番に工房(民家)を廻り、作品が完成する仕組み)があるため、人間国宝的な人はいないんですよね
人間国宝に認定されるためには、糸を紡ぐ段階から仕上がりまで全ての工程を一人の人がしないといけないのです

結城紬の最大の特徴は
撚り(より)をかけない手紡ぎ糸を地機で手織りして作られるところ
きものは真綿のようにふっくらとやわらかく、軽く仕上がります
着物一着分の生地を持ち上げると、え?って思ってしまう程、軽いんですよ

そして、時がたてばたつほど、その生地の良さが出てくるのがまた結城の特徴だったりもします
結城紬は「三代着て味が出る」と言われていることをご存知の方も多いかもしれませんね

地機という1500年もの間守られてきた手法は、労力も時間もかかりますが、それだけに作り手の方のひたむきな思いが一反一反に込められています

そんな見学の後、いよいよ参加者の方はオーダータイム
いま活躍中の作家の方の工房を実際に訪ね、そして製作されていく過程を横目で見ながら、自分のオリジナルを製作者の人と直接話しながら作り上げていく
みなさん真剣そのものでした

フルオーダーですので、お値段もそれなりにするものになるのですが、
それだけあって、気合もお入りになるご様子でしたね
でも、みなさん、とても楽しそうでした
やっぱり、出来上がっているものの中から選ぶというのと、自分の趣味にぴったりあったものを作り上げていくというのでは、思いいれも変わってきますもんね

お袖を通される度に今回の産地見学のことを思い起こしていただければと願うばかりなのでした

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2009年9月19日 (土)

自分でできるお手入れ講座

ちょっと久し振りの日記になってしまいました
忙しくしておりました
みなさんは、お変わりありませんでしょうか?

さて、今日の日記は先日開催した「自分でできるお手入れ講座」の報告です
そろそろ季節の変わり目、洋服だけでなく、着物も夏物や単衣の季節も終わりに近づき、みなさんお手入れをどうしようか?と考えていらっしゃるのではないでしょうか
夏場の着物はとかく汗によるシミが多くでき、肉眼で見る限り大丈夫と思っても、次の夏に来てみようと思ったら衣裳が黄ばんでいた…なんていうことはよくある話
ぜひ、お手入れをしっかりしてから、次のシーズンまで収納してもらいたいところです

でも、一着だけだったらまだしも、いくつもお着物をお持ちの方は、金銭的にもすべてをお手入れに出すというのは困難なもの
そこで、今回の講座を行いました
自分でできろうなところは自分でやり、どうしても手に負えそうにないものを業者にお任せしようという、とっても経済的な講座
不況の今、できれば無駄な出費はしたくないものですもんね(^^;

0312 今回の講師は、悉皆のお仕事に携われて数十年のキャリアをお持ちの杉山先生

着物を着るのは好きだけれど、お手入れが億劫と思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?と先生はみなさんに質問から始められ、
お手入れに良く使われる「丸洗い」や「洗い張り」といった用語の正しい意味や目的を、例を交えながら詳しくご説明いただきました。
みなさん用語は知っていても、結構きちんとした内容までは把握されてないことが多いんですよね。
皆さま、熱心にペンを走らせながら聞き入っていらっしゃっていまして、関心の高さが伺えました。

0313 その後、最も汚れ目立つ、衿汚れを自分で落とす方法を先生に実演していただきましたが、その鮮やかな手際に皆さま、感嘆されていらっしゃいました

ほんの数分で、見事に衿汚れが落ちていき驚くばかりのご様子

そして、実際にお手入れ前のきものを使い、先生のご指導の下で、みなさまにお手入れ方法をお試しいただきました

コツを覚えてしまえば、洗いの回数も減らせてとてもお得ですし、生地を傷めることもないので、みなさんもぜひ、お手入れを身につけていただきたいですね

さて、汚れがこびりつく前に、夏物のお手入れをしましょう

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2009年9月 3日 (木)

振袖着ていますか?

0308 brotherの新製品発表会にタレントの小林麻央さんが振袖姿で登場と言うことで、今日は振袖のお話を少し

小林麻央さん、毎日TVのニュースで拝見しておりますが、
お着物姿も綺麗ですよね…

ということで、今日の話題は「振袖」です

女性のみなさん、七五三は別として、思春期後初めての着物は、成人式の振袖と言う方が大半なのではないでしょうか?
そして、成人式の日にしか着なかったという方が、これまた大半なのでしょうか

みなさん、振袖お召しになられてますか?

もし、ご自信の年齢が、まだ振袖が世間一般に許される年齢だったら、じゃんじゃん着ちゃって欲しいんですよね
友人知人結婚式などはもちろん、会社のちょっとした催しに着るのだってアリだと思います
このニュースの日記の小林麻央さんも、ちょっとした発表の場で振袖を着ているように、一般の女性だったら、会社のイベントや、何か受付の係りを任されたときに振袖姿だったら、それだけイベントの格が上がり、商談もまとまったりするかもしれないですよo(^-^)o
自前の振袖を提供するのだから、着付け代位は会社に出してもらいましょうo(^-^)o
上手く説明すれば、会社もやってくれ!と頼んで来るかもしれないですよ

この、成人式の日以降も着れる振袖
これは、振袖を買うときから、考えた方が良いかもしれないですね
最近よくある、全身ラメで、何の花だか分からないような花が全身を覆っているような、ギャル風安物着物だと、後に着れなくなっちゃうんですよね
これから振袖を…と考えたいる方、是非、古典柄の着物にすることをお薦めします
古典柄の振袖だったら、20代後半になっても着れますし、どこに行っても恥ずかしくない着物になるからです
柄を考えて購入し、ある程度の年齢になったときに袖を裁ってしまえば、後に訪問着として着ることも可能だったりするんですよ

成人の思い出として残しておくというのもありますが、その振袖とともに人生を歩むなんていうのも素敵かもしれませんね

何はともあれ、振袖着ちゃいましょう~と言うお勧め日記でした

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2009年8月27日 (木)

浴衣のメンテナンス

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先日は多摩川の花火大会に浴衣を着て行って来ました
これで、東京の大きな花火大会もほぼ終わりになりますね

この夏、花火大会や夏祭りで浴衣をお召しになられた方は多いのではないでしょうか?

知られます通り浴衣は和装の中で最も略装ですが、浴衣が正装になることもあります
そのように聞くと驚かれる方もいらっしゃるのでは?
でもそれは、どなたにも通じる話ではないのですけれど…
それは、あくまでお相撲の世界、現役の力士だけの話でした(^^;

夏もそろそろ終わり
普段のお出かけやちょっとした下町散策に相応しい、浴衣を着るのも来年までのお楽しみと言ったところでしょうか?

そんな浴衣
来年も生地の肌触り涼やかに、色合い鮮やかにこころ新たに纏っていただくために少しだけ、お手入れをされることをおすすめいたします。

やはり、専門の業者に任せるのが安心ですが、ご自分で洗われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

色んな方がこの話題で、色んな方法を提案なさりますが、ここでは「よしのぶ」流をご紹介o(^-^)o

まず、自分で洗えるかの判断基準です
誂える浴衣、反物の状態で売られてて、ご自身の寸法に合わせて仕立てるような高級浴衣の場合、できれば自宅で洗うのは止めましょう
特に、それがミシン仕立てじゃなく、手縫いで仕立ててある最高級品の場合は尚更です
手縫いの場合、縫い目がミシンのものほどキツクナイので、自宅洗いだと解れたりしてしまうことがあります

プレタといわれるような、S/M/Lなどのように仕立てあがった状態で売られている既製服や、1万円以下でも売られているような浴衣の場合は、自宅で洗っても問題ないかと思います
洋服感覚で構わないかと思います

さて、自宅で洗おう!と決心した場合

漂白剤の入っていない洗剤を使いになられて、必ず、冷水で(ぬるま湯ですと、色落ちの原因になりますのでお気をつけ下さい)押し洗いをして下さい。また、色落ち等の原因になりますので、揉み洗いは「決して」なさらないで下さい。
できれば手洗いをお薦めしますが、上記のようなコースを指定できる洗濯機を持っている方は、洗濯機で洗ってもOKでしょう。
その場合は、しっかりネットに入れて洗うよう心がけてください

その後、冷水でよくすすがれて、洗濯ネットに浴衣をいれられて手洗い用などのやさしい加減の脱水して下さい。

形を整えて日焼けしないように陰干しされてしっかりと乾かして下さい。
もし、アイロンをかけられるようでしたら、あて布をされることをお忘れなく。

高級な生地ほど色落ちしますので、他のものと一緒に洗うのは控えましょう!

ここで浴衣のプチ教養講座

浴衣は湯帷子(ゆかたびら)の略語で、もともと、上流階級の世界で湯浴みの際に身に纏った衣で汗取りに着た衣のことでした
日本の古版、バスローブと言ったところでしょうか
そして、室町時代末期から次第に一般にも普及し始めました
また、江戸中期から湯浴みの時に用いる衣と庶民の夏の衣の両方を指すようになったそうです

江戸時代の風俗、事物を説明した書物『守貞漫稿』には、「浴衣ノミ用フル者ハ袂ヲ縫ズ広袖也。単衣ニ代ル者は常の如ク袂ニス。蓋円袂ニハ製セズ、方形也」と記され袂の相違が出ています

どちらにしましても、家着の浴衣が日中の外出着になったの明治中期からのことだとか

大正期前後から、綿縮や綿絽、紅梅織のような素材も使われ始めたとの事です

現在では、化繊も含めまして様々な素材で作られていますけれど、それだけ生活に密着した夏を代表する和装になっていますよね
また、大部分の方にとっては、実生活で唯一の和装ともなっています

まだ浴衣を着たことがないと言う方、是非来年は着て見てくださいね
だいたい、早いところですと、ゴールデンウィークの頃には、消費者の元にその年の新作が出回ります

最後になりますが、浴衣をクリーニングに出す場合
浴衣はあくまで綿でできているモノ、絹製品ではないので、仕立て直しなどをしようと思っているとき意外は、和装の専門店でクリーニングをする必要はありません。街中のクリーニング屋さんに出しましょう。
出来上がりは一緒ですので

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2009年8月23日 (日)

ちゅら布

今日は今開催中の「沖縄の美しく清らかな布」展について書こうかと思います

この「沖縄」あらゆる方面で今本当に人気ですよね
実はこの会を開こう…と思ったのには、つい最近知合った人との出会いがきっかけでした

沖縄で活躍しているグループに「ディアマンテス」という3人組のバンドがいるのですが、そのボーカル、アルベルト城間さんと知合いになったのが由来です
都内のホテルの一室で、僅か7人のために、プライベートライブを6時間にも渡って開催してくれたのです
沖縄の話、彼の生まれたペルーの話などなど、盛りだくさんのライブでした

ライブを終えて、意識は完全に沖縄へ!
何か沖縄がらみの「和」のイベントができないものか…と思って思い立ったのが沖縄の織物展でした

ということで、思い立ったら飛行機の中
実際に沖縄に見学に行ってまいりました

沖縄と言えば、「紅型」が有名なのですが、その中でも有名なのが城間栄順氏
彼の工房を見学してまいりました
その時はちょうど職人さんが帯を製作中で、広い部屋に帯が並べて置いてあり、染めている最中でした
奥様が猫好きで、猫の話題で盛り上がったのが良い思い出になりました

そして、もう一箇所、琉球絣の工房を見学いたしました
織っているところを真横で見学させていただいたのですが、気が遠くなるような作業で、とても感動いたしました

その後、八重山地方へ

色々と考えた結果、季節が夏だということと、展覧会を開くということで、良いものだけを集めたいということになり、沖縄の上布会を開こうということに

受苦の歴史を乗り越え、今日も生き続けている究極の手技から生まれる布たち、どれも素晴らしい作品なんですよね
独特の文化が生み出す、なんともいえない色合いが、沖縄を想像させてくれます

重要無形文化財保持者の作品ももちろんあるのですが、今回の展覧会は私がいいな!と思ったものだけをセレクト
本当に素晴らしい作品が多く、見ているだけで、沖縄の光や風を感じていただけたら、と思います

その中からセレクトした2品を紹介

0298一つ目は、新垣幸子氏が手がけた八重山上布。清々しさと、柔らかな色調が魅力です。

彼女は、戦後になり廃れていた八重山上布の復興、伝承に力を入れ、古文書にしか残されていなかった括り染の技法を現代に蘇らせました。現在、沖縄県指定文化財保持者であり、その作品は現代感覚にあふれた作風を確立しています。

0299 二つ目は、砂川美恵子氏の宮古上布。無地でありながら、その作風には力強さを感じさせます。

宮古上布は、一日に20センチ織るのがやっとといいます。沖縄に生まれ、幼い頃から宮古上布に囲まれて育った彼女の作品は、麻の布と思えないほどの軽やかな風合いと光沢があります。

沖縄の最上級だけを集めた展覧会
是非、みなさんにも、見て触って、本物を感じていただきたいです

「沖縄の美しく清らかな布」展は、8月30日まで開催しております

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2009年8月19日 (水)

草履のおはなし

1259380856_217 今日は足元の話「草履」の話をしてみようかと思います

「二束三文」という言葉がありますが、これは、ご存知の通り、量が多くて価値が低いものを表すのに使われております。実はこの言葉は、草履から生まれた言葉なのですが、みなさんご存知でしたか?

江戸時代初期に人気のあった、とても丈夫で安価な金額で大量に売られていた「金剛草履」というものがあり、それが二束(二足)で三文の金額で売られていたことが由来なのだとか。

ちなみに、金剛草履とは「堅くて丈夫な草履」という意味、ストレートな表現ですよね(^^;

江戸時代には、雪駄や草履は一足、十二文程度から売られていたようですので、2足で三文と言うのは破格だったというわけです
また、弥次さん喜多さんで知られる『東海道中膝栗毛』ではお饅頭がひとつ五文で売られていました。

時代は少し離れてはいますが、その金剛草履の安さは想像できますよね。

1259380856_222ここで、草履の作りの話を少し

画像は、革製の草履の断面です。
なかなか草履を真っ二つにすることってないですよね?(笑 
今回特別に日記アップ用に草履を裁断していただきました

表面の、足が接する部分は「天革」と言いまして一般に革(エナメルは革の仕上げ方法になります)、布、ビニール、今の時期でしたらパナマ草を編みこんだものなどで作られていまして画像でしたら、一番上部の白色の革の部分にあたり、全体を覆っています。

そのすぐ下の部分には安物ですとスポンジが包まれているものが多いようでが、画像の商品は5万円超の高級品なので、外に取り出すと5cmの厚さにもなる真綿を圧縮させ包んでいます。

そして、その下は「芯」です。
重ねの草履は、この芯の部分が幾重にも重なり重厚さをだしています。この草履の断面の芯は軽く、通気性の良いコルクでできています。高級品ならではの心配り。コルクと真綿のダブルクッションで、衝撃から足を守ってくれて、歩いていても疲れないという仕組みです。

最後の地面に接する部分はウレタンゴムや皮で作られています。

あまり目にする事はないとは思いますが、足が疲れにくいように高級草履にはいろいろな工夫がされています。

草履ですが、男性の方にこそ履いてもらいたいですね
男性はとりわけ雪駄を好まれる方が多いのですが、雪駄はこのクッション性がゼロなので、歩いていて非常に疲れるんですよね
昔は道路も舗装されていなく、地面そのものがクッションだったから雪駄でも良かったのですが、今は地面はアスファルトで硬いモノ。
足を労わってあげなくてはいけませんo(^-^)o

ところで、「草履」という言葉は中国の史書『後漢書』に見られ、平安時代にはすでに僧侶が用いていたとの事です。
当時のお草履はどのような作りになっていたのか、詳しくは分からないようですが昔も今も、その時の環境にあった疲れにくい工夫が施されていたのだと思います

最後は手入れの話題です

草履を履かれたあと、皆さまはいかがされていらっしゃいますか?

着物のお手入れでいっぱいいっぱいで、履物までなかなか手が回らない方も多いのではないでしょうか?
次の機会に美しく、気持ち良く草履を履くためには少しだけですがコツがあります。

草履を脱いだら、箱や下駄箱に収納する前に、やわらかな布でほこりを落します。汚れがありましたら中性洗剤を薄めてガーゼのような布をひたして、しっかりと絞ってから拭います。
草履は靴とは違って全体が空気に触れていて、むき出しになっている履物。しかも、足元は予想以上に汚れているものです。高級な草履は、鼻緒が絹でできています。放っておくと汚れが落ちなくなりますので、帰宅後のお手入れは必須ですね。

あとは、湿気に弱いので通気性の良い場所で保管。その時に、ビニール袋などで包まれたり、防虫剤を一緒に仕舞われると変色の原因になりますから、お気をつけください。

また、草履を長持ちさせるポイントは、裏のゴムを時々交換することですね。また、靴とは異なりまして右、左を毎回、交互に履かれるとゴムの減り方も同じになり、大切なお草履を長く楽しめると思います。

次のお出かけのとき、是非試してみてくださいね!

今日は長々と草履の話になってしまいました(^^;

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2009年8月 6日 (木)

簡単きもの・浴衣のヘアーアップとメイク術

0277 つい先日、着物にちなんだ教室として、
「簡単きもの・浴衣のヘアーアップとメイク術」という教室を開催しました
突然のお出かけのときに、美容室に行く時間がない!でも、着物や浴衣でお出かけしたい!というときに、自力でヘア&メイクをしちゃいましょう!と言うものです

イベントを企画し、発表と同時にあっという間に定員に達してしまい、大好評のイベントになりました
素敵なお着物姿の方も多く見られまして、関心の高さを伺えます
着物の障害って、着付けがまず第一なのですが、このヘアとメイクがなかなか自分ひとりでできない…というのもあるんですよね
特に髪の長さ中途半端な方や、手先が器用ではない方などは、特に苦労なさるようです
日常的に毎日着物をお召しになる女性と言うのは、だいたいみなさん、このヘアアップ術を身に着けていらっしゃるようです

0278 今回講師にお招きしたのは、日本橋と銀座にお店をもつエグゼ インターナショナルグループ アフィックス美容院のアーティストの方
日本橋の人形町/浜町界隈の美容室と言うのは、和装の髪型の日本でのトップレベルのお店が多いんですよ
僕は男なので、実体験としてお伝えできないのが残念なのですが、一度セットしてもらうと他では満足できずに、わざわざ遠くから足を運ぶお客様が多いのだとか

先生には参加された方、アシスタントの方をモデルにポイントをわかり易く説明していただきました

着物や浴衣の時のアップスタイルでは、まず、頭頂部の髪を分けてゴムなどで仮止めしてからサイドをパーツごとにねじったり、まとめてから仮止めした頭頂部の髪をかぶせるとのこと
そのかぶせ方でいろいろなバリエーションが楽しめるそうです
本当にやっていることはほとんど変わらないのに、出来上がりは全然違うように見えるんですよね
見ていて非常に面白かったです
いっそう着物や浴衣姿を素敵に装う極意も伝授して頂いて、参加者のみなさん、これからの花火大会や夏祭りに出掛けられる楽しみも増えられたのではないかな?と思いました

0279 髪型が決まったら今度はメイクです
ここでは、以前に紹介した情報誌「hana-bi 花美」の「きもの美人になるためのセンスアップヘアスタイル集」で女優の渋谷亜紀さんのスタイルの再現方法や、アップスタイルをいかすメイク術などを実演していただきました
みなさん、ホント、真剣なんですよね
女性の美へ対する熱意を実感いたしました

このイベントで、より美しい着物美人の方が街に増えるのかと思うと、嬉しい限りです

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2009年7月 9日 (木)

結城紬産地見学ツアー

日本橋 萌20周年を記念して、開店始まって以来、初めての産地見学会を開催したお話を今日はしようと思います

今回、選びました産地は、1500年もの歴史を誇る結城紬の里。結城紬は、紬好きな方ならだれもが憧れる織物ではないでしょうか。

麻織物では越後上布、綿織物では久留米絣、そして絹織物では結城紬だけが国の重要無形文化財に指定されています。現在手に入る真綿のなかで世界一の品質といわれる糸を作り、絣を括り、居座り機で織る、ふんわりと温かさを感じられる日本が世界に誇るべく織物です。

そんな素晴らしい結城紬を実際に作っている現場を、参加された方々にご覧頂きました。
今回のツアー、目的地が普通の民家だったりということもあり、募集寺院はごく若干名、あっという間に定員になってしまいました。
滅多に見ることのできない場所を見ることができたみなさん、本当にラッキーだと思いますo(^-^)o

さて、このツアーの模様を非常に簡略したかたちですが、現場の作業の様子を、写真入りで少しご紹介いたします。

0256 まず一枚目のお写真
<糸とり>
雪のような真綿から、細くて均等な糸をとります。きもの一枚分を取るのに、3か月もかかるそうです。
糸を紡ぐ作業ですが、この作業が最も大切で、難しく、作品の良し悪しを決めるのだそうです。

0257 そして二枚目のお写真
<絣括り>
墨をつけた印のところに、水で濡らした木綿糸を括っていきます。この括ったところが、染まらず絣模様となります。
細かくて緻密な柄になるほど、手間がかかります。根気のいる仕事です。
絣模様を作るのに、防染とは異なり、すり込みという作業もあります。
そして<染める>
木綿糸で括った絣の部分は、煮染することでさらにきゅっと締まります。その糸の際まできっちりと色を染めるため、糸をたたき棒の先にかけて、染液を含ませ板の上に振り下ろします。この作業次第で、絣模様の現れ方が異なって来ます。絣括りの職人によって、染の作業の過程も調整するそうです

0258 最後のお写真
<居座り機>
腰で経糸を引き、足で糸口を開け、大杼で緯糸を打込む原始的な織り方。体全体で織るためかなりの重労働。一日に8時間くらいやるのがやっと。昔の人は、12時間以上も織り続けていたとか。細かい絣柄だと、一日に7、8センチくらいしか進まないそうです。

重要無形文化財の結城紬が完成するまでには、上記以外にもたくさんの作業工程がにあります。どの作業も気が遠くなるほど根気が必要とされ、これほど人の手間暇かけて作られる(産地として認められた)織物は世界中探しても他にはないのではないでしょうか。この織物に絣で表現される柄は、まさに日本人の美意識そのものであり、人の温もりや優しさも感じさせてくれます。

このツアーを終えた方々は、無地の結城紬もいいですが、手つむぎの糸、手括り、いざり織りといった三拍子そろった重要無形文化財の結城紬にあこがれを強くされたのではないでしょうか。

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2009年7月 3日 (金)

「浴衣の季節」 到来

細マッチョCM第2弾は夏祭りで激突! 中村獅童と松田翔太が浴衣姿でダンス披露と言う生地を読んで、そうだなぁ、浴衣の季節なんだよな…と改めて実感

着物が好きなみなさんも、夏の着物を着てお出かけになられたりしているのでしょうね
この夏の着物、暑いのではないか?と思われるかもしれないですが、着物を着慣れていて、着物を着ている!ってことに緊張感を感じない人だったら割と涼しく過ごすことができるんですよね
着物を着慣れていない人だと、着物をきているという緊張で、汗だくになってしまうのですが…

ま、でも一般的に夏の和装といえば、今日のこの話題のように「浴衣」ですよね

みなさん、今年の浴衣の準備はOKでしょうか?
誂える高級品もそうですが、既製品のモノも、早めにゲットしておかないと、売れ残りを買う羽目になりますよ…(^^;
友達や恋人なんかは毎年かわるものでもないだろうし?汗
毎年同じ浴衣ってのもつまらないですからね

では、スタイリストから見る浴衣を綺麗に見せるポイント

0240 <女性編>

浴衣自体は、安物でも高級品でも問題はなし、ただ全てを決定してしまうのは帯です
良くあるような、1万円台位で売られている、二部式になっている、腰に巻いて帯を乗っけてはいお終い!
というヤツは、地元のお祭りに行く小中高生じゃない限りはやめましょう…汗
大人の女性がやっていると、ホント安っぽい女になってしまうので、もう洋服の方がマシ状態になってしまいます
高いものじゃなくても良いので、ちゃんとした帯を締めるだけで、浴衣美人になれるので、気をつけたいポイントです
後は小物類ですね、浴衣でお出かけのときは、必要最小限だけの荷物にしましょう
バックは一つまでに、しかも、小さいものを選ぶと良いですね

0242 <男性編>

男の浴衣と言うものは、概ね地味な商品が多いものです
ダークな色加減の無地、または無地に細い縞のみ…とか
これは浴衣が文字で示すとおり、湯上りに家で寛ぐ家着だという名残なのかもしれないですが、今は浴衣は夏の夜のお出かけ着なわけですので、できれば大柄で目立つ浴衣を着たいものです
人とは違った感じがあるし、何せ、華やかですよね
女性の浴衣が華やかなものが多いのだから、男だって華やかでいたいものです
ま、でも派手なものはちょっと…と言う人が多いってのもあるのでしょうが(^^;
0241 男性が浴衣姿になるときに、一番気をつけて欲しいのは、足元なんですよね
大多数の人が、素足だと思うのですが、女性と違って男性は足の手入れをしない人が多いのです…汗
足の指の爪はきちんと切ってから出かけるようにしましょうね!
これが長いと、不潔極まりない印象になってしまうのでせっかくの浴衣も台無しになってしまうのです…

さ、みんなで夏の浴衣を楽しみましょう~o(^-^)o

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